『希空ちゃんネル』のSNSマーケ戦略を独自分析!

1投稿目にして600万再生以上を集め、その後も100万再生を連発。アカウント開設から1ヶ月で12本を投稿し、平均再生回数は150万回に達しています。チャンネル登録者数も57万人にまで一気に増やし、新たに開設したインスタは1日でフォロワー40万人も達成。
さらには、ABEMAの恋愛リアリティショー「今日、好きになりました。」にも出演が決定し、一躍注目を浴びています。
芸能人夫婦の娘ということもあり、両親のファンから流れているケースもありますが、圧倒的なコンテンツマーケの成功例だと見ています。
今回はこのコンテンツマーケティングを独自の目線で解説しました。ぜひご覧ください!
▼希空ちゃんネル
なぜこんなにも注目を浴びているのか
ショート動画の誕生で長尺動画は伸びにくく、チャンネル登録者数100万人以上のYouTuberたちも軒並み再生回数を落としている昨今。このような状況下で今から新しくチャンネル開設をしても昔ほど伸びなくなっています。
しかし、このアカウントはこのロジックを覆し、驚異的なスピードで伸ばし続けています。さらに、個人へのファン化のスピードも早く、各SNSのフォロワー数も伸び続けています。
なぜこんなにも凄まじいスピードで注目を浴びることができているのか。要点を絞って解説してみました!
ポイント解説①サングラス姿でTikTokを投稿②お母さんの辻チャンネルにも顔出しせずに登場していた③お菓子作りが得意で、作ったお菓子をアップする専用のインスタも開設していた
①サングラス姿でTikTokを投稿
昔TikTokで流行った「サングラス姿で流行りの音源を踊って素顔公開まであと〇〇日」や「100日後に〇〇する〇〇」と似ています。このフォーマットには、視聴者の予想コメントが多くつくのでコメントを見ている裏で動画の視聴時間も稼げるという利点と、公開/完成するまでにあと〇〇日と期間が指定されていることから視聴者から飽きられない特徴があります。
実際に希空ちゃんの場合は、初投稿からわずか2ヶ月で顔出ししました(初投稿が2024年9月18日で顔出しが2024年11月28日)。
顔出しまでに全69本の動画を投稿し、その総再生回数は約2億7000万再生でした。平均すると、1動画あたり約390万再生と驚異的な再生回数でした。

希空ちゃんのTikTokより
さらにすごいのが、コメント機能をオフにしており、視聴者からのコメントを一切受け付けていない点です。先ほど、このフォーマットでは「視聴者の予想コメントが多くつくのでコメントを見ている裏で動画の視聴時間も稼げるという利点がある」と書きましたが、予想コメントが書けない状態でした。
そんな中でもいいね数、保存数、シェア数が異常でした。このような盛り上がりを作るには、他に何か要因がないと不可能です。それが②、③です!
②お母さんの辻チャンネルにも顔出しせずに登場していた

辻ちゃんネルのチャンネル登録者数は172万人も抱えているので、ここからの流入が1番インパクトがあったと予想しています。
親子の仲がかなり良く、一緒にお菓子作りや買い物に行く動画もアップされていました。視聴者からは親子の仲を賞賛するコメントがかなり寄せられており、娘の希空ちゃんにも自然とフォーカスが当たるような内容の動画が多数あったことからも、希空ちゃんへの興味が高まっていた要因だと分析しています。
その証拠に、辻チャンネル内では時々、「希空ちゃんは辻ちゃんに似てそう」や「絶対かわいい」などの予想コメントが溢れていました。視聴者同士のコメント返信などで共感が生まれ、次第に希空ちゃんへの興味が高まっていました。
③お菓子作りが得意で、作ったお菓子をアップする専用のインスタも開設していた

容姿ばかりに着目されがちですが、実はこの3番目が1番大事だと言っても過言ではないです。というのも、世の中見渡せば美男美女は数多くいるわけで、その中でも旬があるので必ず飽きられる時期がきます。
しかし、希空ちゃんの場合は「お菓子作りが得意」や、動画内でも触れていますが「最近編み物を始めた」など多趣味&クオリティが異常に高いという武器を兼ね備えています。
美男美女で一世を風靡したインフルエンサーはたくさんいますが、数年で消えてしまうことが多いです。そこに「多趣味&クオリティが異常に高い」という強力な武器があれば、毎回驚かされるという体験をすることができ、視聴者も飽きない体験が日々できるので、一発屋ではなく、中長期的な濃いファンが形成されるようになります。
これからインフルエンサーを目指している方や芸能事務所などタレントを抱える会社にとっては、容姿だけではなく自分の得意なことも合わせて発信することが今後の生存戦略を描く上で大切になってきます。
単なる、元モーニング娘。の長女ではない
あらゆる要因を重ねた結果、このような話題性を生むことに成功し、各SNSの数字も類を見ない成果が出ています。1つのSNSだけを極めるのではなく、さまざまなSNSを駆使しながら掛け算をしていかなければいけません。
TikTokはTikTokなりの媒体の特徴や伸ばし方があり、YouTubeはYouTubeの特徴があります。それぞれ同じように使っていては伸びません。
また、容姿が良ければ良いという話もここ数年で変わってきています。希空ちゃんのように「お菓子作りが得意」などの特技も必要になってきています。その特技をどの媒体で発信し、どのように他のSNSと掛け算していくのかを考えていく必要があります。
ここで、どのように発信するかという点でヒントをお伝えすると、完璧ではいけないということです。綺麗すぎるとそこにリアリティは生まれず、広告のように見えてしまい、ファン化には繋がりません。それは個人にも会社にも言えます。
なので、リアリティを大切にしつつ、その媒体が求めているコンテンツのクオリティにまで持っていくということを行わないと失敗します。
TikTok、YouTube、Instagram、XなどさまざまなSNSが世の中にあるので、そのすべての特性とクオリティの下限と上限を把握しておく必要があります。
希空ちゃんの場合は、お母さんのYouTube(顔出しなし)→お菓子作りのインスタ→TikTok(顔出しなし)→YouTube(顔出し)→インスタ(顔出し)という流れで驚異的な数字を達成し、話題化にも成功しました。単なる、元モーニング娘。の長女というだけではこれほど話題にはなっていなかったと思います。各SNSをミックスさせてシナジーを生むことが出来れば、今回のような話題を生むことができます。
今日、好きになりました。出演

(C)AbemaTV, Inc.
ABEMAの大人気コンテンツである「今日、好きになりました。」略して「今日好き」への出演でさらに注目度を上げています。
YouTubeやインスタでは見れない恋愛模様や細かい表情、苦悩などが公開されることによって、より一層新規のファンの獲得につながっていくと予想しています。
最近の「視聴者→ファン化」の傾向として、フェイクではなくリアルを見せることが重要になってきています。動画だとそのリアルさが顕著に見れるので容易にファン化しやすくなっています。
TikTokやYouTubeで発信しているインフルエンサーや経営者/会社にファンがつくのはこのような理由からです。インフルエンサーの場合はオフ会などのイベントに足を運んでくれたり、経営者/会社の場合は自社の採用に繋がりやすくなっています。
今後の予測
まだ高校2年生なので、1年後には凄まじい影響力を身につけていると予測しています。今のうちから注目しておくべき存在の1人です。
髪切っただけでYahooニュースに載るぐらい勢いがすごいです、、!
また、このような流れが今後も起こると予測しています。実は、すでに有名なインフルエンサー同士がアイドルグループを結成するときにも同じような手法で展開されています。
「かわいだけじゃだめですか」でバズっているCUTIE STREETも今日好き出演者が数人いて、そのメンバー発表のやり方が上手いと話題になりました!
すでに影響力のある人/企業同士でなにか始めるときには有効なPR方法かもしれません。会社を立ち上げたり、YouTube番組を始めたりとさまざまな0→1のタイミングで有効になってくると思います。
ここまで読んでくださりありがとうございました!このnoteでは毎週、このような最新トレンドコンテンツの解説を行っていきます。
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※このnoteは個人の見解です。
西村海都について
西村海都虹と満月と株式会社 代表取締役 1998年生まれ。大阪府出身。現在のSNSでの就活・採用の先駆けとなる「Twitter就活」をコロナ禍に企画。大きなバズを生み出し、就職活動のパラダイムシフトを巻き起こすことに成功。既存の概念を変える企画で「シェア」され、多くの人が「賛同」し、新たな「文化形成」を起こすコンテンツをつくるのが得意。「社会課題をエンタメにするには」というテーマでTEDxにも登壇し、新たな概念を世界に発信したことで話題に。
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